名古屋商業高等学校では、オフィスビジネス科・ITビジネス科・グローバルビジネス科の3つの学科で学習していきます。経済のグローバル化、ICTの進歩、観光立国の流れをもとに、ビジネス教育=商業教育を通して、地域の産業など経済社会の発展に、継続して貢献できる人材の育成をめざします。社会で活躍するための知識と技術(ビジネスコミュニケーション・情報通信ネットワーク・マネジメント・マーケティング・プログラミング・システム開発)など、新しい学びを進めます。
オフィスビジネス科
商業に関する科目の基礎、基本を重視し経済活動全般に関わる知識、技術を身につけます。ビジネスに関わる実践的な知識・技能を学習し、実社会においてすぐに役立つ能力を身につけることを目標にします。
会計ビジネスコース
ビジネスを行う上で欠かせないビジネス言語といわれる簿記会計をより深く学習します。2年生では、財務会計を他のコースより多く週5時間で設定し、少人数授業でしっかり身につけます。また、3年生では、学んだことを発展させ、企業の体力を測る財務諸表の分析や活用方法を学びます。さらに、パーソナルファイナンスという科目を置き、将来設計とそれに関わるお金のことを学び、社会人として必要な金融知識を身につけます。
特徴
会計ビジネスコースでは、ビジネスを遂行する上ではなくてはならないビジネス言語といわれる会計・ファイナンスに関する分野をより深く学習します。2年次では、少人数授業を実施し、就職・進学にも有利な日商簿記検定2級などの上級資格を受験し、全員の合格を目指します。また、ビジネスの現場で役立つ幅広いコンピュータスキルを習得するために、各種アプリケーションソフトの活用法を学習します。3年次では、実務に即した実践的な知識・技能の習得を目指し、BATIC(国際会計検定)やファイナンシャル・プランナー等の様々な資格取得にチャレンジします。その他、愛知大学及び名古屋商科大学との高大連携を活かしたケースメソッドによる授業、様々な分野のスペシャリストの方(金融機関やメーカーの人事担当者など)からの特別授業など、会計分野を軸として、実社会やビジネスで求められる知識・技能を体系的に学習することが可能です。
取得を目指す資格・検定
日商簿記検定2級/全商財務諸表分析検定/全商簿記実務検定1級(会計・原価計算)/全商ビジネス計算実務検定1級/全商ビジネス文書実務検定1級/全商情報処理検定(ビジネス情報)2級/BATIC(国際会計検定)/ファイナンシャル・プランナー検定3級/秘書検定2級、3級
※在学中に、会計分野のスペシャリスト(公認会計士・税理士など)を目指して日商簿記1級にチャレンジする生徒もいます。
流通ビジネスコース
2年生では、今売れているモノは、なぜ流行しているのか、どうすればモノは売れるのかといった方法と、新商品の開発やパッケージデザイン、ポスター、CMなどの広告活動を勉強します。3年生では、基礎的な法律、ビジネスの仕組みを勉強します。
特徴
2年生では「マーケティング」や「商品開発と流通」という科目を中心に学習します。聞きなれない言葉かもしれません。しかし、私たちは、企業が行うマーケティング活動の中で生活をしています。テレビを見る時、街を歩いている時、インターネットで検索をしている時、そして友達と話している時ですら、その企業活動の中にいるのです。そこでは、より商品・サービスが売れるようにするため、企業が行う数多くの工夫があります。「マーケティング」では、それらの企業戦略を学びます。また、「商品開発と流通」では、さらにマーケティングの一分野である「広告と販売促進」が果たす役割と販売に関する知識をより深く学びます。さらに、3年生では「ビジネス法規」という科目で法律を学びます。法律と聞くと難しそうだなと感じるかもしれません。しかし、社会人として、またビジネス社会の中に皆さんが入った時に知らないと困るような身近な法律を中心に学習します。
流通ビジネスコースは、社会の仕組み、経済の仕組みを教室の内外を問わず様々な場所で学び、実社会において実際に役立つ知識と技能を身につけることを目標としています。
取得を目指す資格・検定
日商リテールマーケティング(販売士)検定2級、3級/全商ビジネス文書実務検定試験1級/全商情報処理検定(ビジネス情報)2級/全商商業経済検定1級/全商簿記実務検定2級
ITビジネス科
現代は先行きが不透明で将来の予測が困難な時代と言われています。急激な社会の変化に対応するためにはデジタルトランスフォーメーション(DX)化を推進し、ビジネスプロセスの再構築が必要であるといわれています。IT技術の活用はその過程に過ぎず、さらに時代の先を見据えたビジネスに対する考え方を育てていかなければなりません。
ITビジネス科では、情報リテラシーを学ぶだけではなく、より発展的な文書処理技術やグラフィックデザインをはじめとしたクリエイティブな技術の習得、プログラミングのアルゴリズムなどの論理的思考力を身につけ、実践的な活動の場として大学や地域との連携による地域活性化をテーマとしたビジネスプランの提案なども行います。検定や資格の取得はもちろんですが、新しいビジネスの創出においてどのようにITを活用していくかを実践し、大きな社会変化にも対応できる能力を育成します。
特徴
現代は情報化社会と言われ、高度情報通信ネットワークの整備が早急に進められています。高度情報通信社会では、ビジネス界だけではなく家庭にまでコンピュータやインターネット、タブレット端末までが利用され始めています。「事務仕事の道具」としてワープロ、「デザインを創造する道具」としてグラフィック、「広告やPRの道具」としてプレゼンテーション、「統計や分析の道具」としてデータベースなど、また「生活の道具」として日常生活を合理的に営むためにもコンピュータやタブレット端末の手助けがないと不可能なのです。
情報処理科では、「コンピュータに関する知識」と「コンピュータを利用する技術」、そして「コンピュータを活用して何かを作り出す創造力」の習得を目標とし、高度情報通信社会で活躍する人材を育成します。
取得を目指す資格・検定
全商情報処理検定(ビジネス情報)1級/全商情報処理検定(プログラミング)1級/全商ビジネス文書実務検定1級/全商ビジネス計算実務検定1級/経済産業省 ITパスポート試験/経済産業省 基本情報技術者試験/Microsoft Office Specialist Excel/CGクリエイター検定/マルチメディア検定
グローバルビジネス科
これからのビジネスには今まで以上に、国際理解の知識や国際交流の経験を持った人材が望まれます。そのようなグローバル人材を育成するために、グローバルビジネス科では英語や中国語といった外国語によるコミュニケーション能力を身につけます。また本校は、高雄高級商業職業學校(台湾・高雄)、ガーディナ高校(アメリカ・ロサンゼルス)、チェリーブルック工科高校(オーストラリア・シドニー)など、世界4ヶ国 計5校と姉妹校提携しています。国際経済総合実習室に設置されているテレビ会議システム、Eメールや手紙のやりとり、海外研修を通じて継続的にそれらの姉妹校と交流をしています。
2年次にはイングリッシュキャンプ、冬には海外修学旅行(台湾)を実施し、教室の中だけでなく、様々な実習を経験することで国際人として活躍できる人材を育てていきます。
特徴
経済活動が世界規模に拡大している現在、海外に人・企業が出ていくだけでなく、日本国内に外国の人や企業を受け入れるという時代に変化してきました。このような時代「異文化理解」「コミュニケーション能力」「国際交流の経験」「国際経済・ビジネスに関する知識」が必要とされます。
グローバルビジネス科では「グローバル社会で活躍できるコミュニケーション能力とビジネススキル」を備えた人材の育成をめざした学習に取り組みます。
科目「グローバルコミュニケーションA・B」では、外国語によるコミュニケーション能力を身につけるため、英会話・中国語会話の学習を行います。科目「グローバルスタディーズ」では、テレビ会議システムを活用した海外の高校との合同授業、外国人留学生を招いての交流授業、ネイティブとのオンライン英会話、国際プレゼンテーション大会への参加などにより、異文化を理解する心を育くみ、外国語によるコミュニケーション能力を磨きます。また、貿易や観光などのグローバルなビジネスに関する知識や技術を、実践的な授業を通して身につけることができます。その他、グローバル・エデュケーション・センターでのワークショップに参加し、英語でのプレゼンテーション能力の育成に力を入れます。
台湾への海外修学旅行では、台湾の歴史での日本との関係を学ぶとともに、異文化を体感し、異文化を理解する心を磨きます。また、姉妹校を訪問し、交流します。
※ グローバルビジネス科には、海外修学旅行やイングリッシュキャンプといった、他学科・コースにはない行事があります。
取得を目指す資格・検定
実用英語技能検定2級、準2級/全商英語検定1級、2級/中国語検定4級/HSK3級、2級/全商簿記実務検定2級/全商ビジネス文書実務検定1級/全商情報処理検定(ビジネス情報)2級/全商ビジネスコミュニケーション検定